МиГ-21ПФМ
世界で最も有名な戦闘機ファミリーMiG-21。超音速戦闘機として10000機以上が生産され、高い性能から初飛行から70年近くたった現在でも世界中で運用されている傑作機である。
この展示機体は元チェコ空軍機であり、完璧なレストアにより非常に美しい状態を維持している。シンプルで幾何学的な外観はレトロフューチャーを通り越してもはや未来的であり、なんとも言えない魅力を放っていた。
基本情報
用途:迎撃戦闘機
開発メーカー:ミグ設計局
初飛行:1962年(MiG-21PFM)
生産数:10000機以上(MiG-21)
全長:14.1 m
翼幅:7.15 m
全高:4.71 m
展示場所:シアトル・Museum of Flight https://www.museumofflight.org/
展示機体備考:
ソ連がジェット戦闘機を開発し始め、MiG-15から17,19と続々と新型機を開発していた1950年代、後退翼から三角翼に方向転換したマイルストーン的機体となる。
参考:MiG-17
原型機となる試作機Ye-4は1955年に初飛行。その後さらに改良が続けられ、1956年にYe-5がMiG-21とネーミングされYe-66にて量産体制に入った。1960年代に入りなお改良は続けられ、Ye-7にて全天候型となるレーダー搭載型と更に進化。1962年にて本機、MiG-21PFMが初飛行した。
シアトル・Museum of Flight展示機体
ベトナム戦争空中戦のライバルとなったF-4との並び。意外とMiG-21が長いことが分かる。
ポップなラウンデルのチェコ空軍マーク。
武装としては空対空ミサイルx4、23mm機関砲、空対地ロケットなどが設定可能だ。増槽使用にて航続距離が700kmほど伸びる。
MiG-21の手前には、搭乗体験可能なSR71のコックピット部分が設置してあり、SR71のシートから冷冷戦期の敵機たるMiG-21を見る事ができるようになっている。
SR71のコックピット越しに見たMiG-21の様子。遠目だとのっぺりとした外観のMiG-21だが、近くで良く見ると機体表面の細かなディテールがかなり細かいことに気づく。それにしても本当に綺麗な機体だ。
本機はソ連崩壊後のチェコより購入さえた機体であるが、当時はスクラップヤードに他の60機ほどと共に放置されていたところをこの博物館の理事が発見、募金活動によってチェコよりシアトルに発送され組み立てられたという逸話がある。
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