【実機見学】シコルスキー・エアクラフト CH-53E「スーパースタリオン」

航空機

名門重輸送ヘリコプター

アメリカ軍が現行装備している回転翼機の中では最大クラスの機体となる「スタリオン」シリーズ。シコルスキー・エアクラフトが手掛けるこのシリーズは50年の歴史があり、現状の最新はCH-53Kとなるが海兵隊ではまだまだCH-53Eも現役。この機体はCH-53Dの後継機であるが、エンジンを3発に増やしたことで海兵隊装備の大部分を吊り下げる事が可能となった。

基本情報

型名:CH-53E
用途:大型輸送ヘリコプター
開発メーカー:シコルスキー・エアクラフト
初飛行:1974年
生産数:115機
全長:30.2 m
全幅:24.1 m
全高:8.46 m
展示場所:普天間飛行場
展示機体備考:アメリカ海兵隊の公式紹介 https://www.newriver.marines.mil/About/Aircraft/CH-53E/

海兵隊のバス

巨大な空中給油プローブ。機体サイズの割には太くて長い印象を受けるがヘリで給油プローブをつけるという発想が米国である。航続距離は2000キロ。ざっくり普天間基地から青森県の十和田湖までが2000キロだ。とんでもない距離である。デュアル・デジタル自動飛行制御システムとエンジン防氷システムにより、全天候型でもある。

エンジンはなんと3基搭載。ゼネラル・エレクトリックT64ターボシャフトエンジンで、1基当たりの出力は4380馬力。巨大なパワーを活かし、重量物の輸送や吊り下げが可能。通常のコンフィギュレーションでは37人乗りで、センターラインシートを取り付けると55人乗りになる。長距離バスの定員も大体そのくらいなので、まさに海兵隊の長距離バスといったところ。

先端はかなりつるつるしている。「空中給油可能なので無制限に飛行可能」とは海兵隊公式のコメント。

重量物吊り下げ能力と航続距離で、かなりの方面で多用途機体として任務に当たっている本機。艦艇から上陸輸送任務がメインと思いきや、1990年のイースタンエグジット作戦ではソマリアの首都モガディシュにあるアメリカ大使館から人員の救出任務を行っているなど、長距離移動が必要な任務でも活躍している。

機体自体はかなり年季が入ってきており、米軍ではかなりのインシデントが発生している。また沖縄では機体の一部が飛行中に脱落するなどの事故も発生している。

ワイヤーカッターのようなものが取り付けられている。

テール部分の「足」。何度かこすった跡が見られる。

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