全国的に中継イベントが実施された打ち上げ
本記事では「HⅡA F30 ASTRO-H(ひとみ)」が2016年2月17日に打ち上がった際、全国的に実施されたパブリックビューイングイベントの、三菱重工会場での様子をレポートする。
「ひとみ」の打ち上げは比較的強力に全国PRされており、打ち上げパブリックビューイングは全国17会場にて実施された。以下、JAXAポータルサイト「ファン!ファン!JAXA」に記載されていた会場一覧である。また、下記会場以外にもJAXAの事業所でも中継イベントが実施された。
東京会場は三菱重工本社ビル「三菱重工スクエア」にて実施
筆者が参加したのは東京会場・三菱重工本社ビルのイベントスペース「三菱重工スクエア」。東京会場は2箇所あり、もう一箇所は東京ドーム横の「宇宙ミュージアムTeNQ(テンキュー)」だった。なお、参加費や事前登録は一切不要、当日現場直参加型のイベントとなった。
品川の三菱重工ビルに入るのは初めてだったが、比較的駅からも近く、また館内でもイベント案内はしっかり行われていた為、一般の方でも特に困ることは無いようなイベント建付けとなっていた。
「三菱重工スクエア」はショールーム的な場所で、実物サイズのLE−7エンジンなどが展示してある。
17時過ぎに会場に入ると、既に多くの人で溢れていた。平日の17時過ぎという事もあり、報道関係者はもちろんの事、小学生などの子供連れお母さんや仕事終わりの一般男性など、比較的幅広い年齢の人々が集っていたように感じる。特に場所のせいか、子連れ親子が非常に多かった印象。
三菱重工スクエアは、そこそこの広さがあり展示物も比較的新しいものが多いので、ちょっとした博物館のようになっている。打ち上げライブまでの時間、様々な展示物を見ながら時間を潰せるのがこの会場のメリットだ。
(当時の)三菱重工の主力商品に関する展示など、比較的間近で見ることができるのも大きな特徴だ。もちろん、航空宇宙系以外にもプラントなど地味な製品の模型なども数多く展示されている。
パブリックビューイング上映会について
定刻が近くなり、徐々に上映スペースの椅子が埋まり始める。椅子の数としては50席ほどで、その他は立ち見をする、という感じだった。とは言え、この時点で全体で50名程度がイベント会場にいたため、ちょうど良い程度の人入りだったと感じる。(流石に平日なので、大人の参加は難しいだろう)
三菱重工スクエアのヴィジョンは60インチほどのモニタ9枚連結型で、180インチ程度。
YouTubeの配信と異なり、前説番組の放映は無く打ち上げに関するライブフィードからの上映開始となった。会場内での館内アナウンスよる進行などは特になる、ヌルっと打ち上げライブ中継が始まった。
打ち上げのタイミングでは、流石に歓声と拍手が沸き起こる。そこまで人数が多かった訳では無いが、会場はやや汗ばむ程度に人が密集していたので全体的に熱量の高いパブリックビューイングとなった印象だった。
打ち上げから衛星分離まで、しっかりと中継は続く。途中、ちょっとしたトークショーでもあるかと思ったが特にそのような企画は無く比較的淡々とパブリックビューイングが進んだ。
最終的には衛星分離のタイミングでパブリックビューイングは終了となり、サクッと参加者は会場を後にした。
なお参加者には三菱重工からお土産(カレンダー、メモ帳、クリアファイル)のセットが手渡された。
クリアファイルにはH3がプリントされたものだったが、会場にてH3に関するアナウンスは三菱重工広報からは一切無かった。
親子連れが多かったので、メモ帳やクリアファイルのプレゼントは子供にはウケが良かっただろう。
パブリックビューイングイベントといいつつ、実際は打ち上げ配信同時中継上映会と言った趣だろう。
ただ、三菱重工スクエアは設備も比較的揃っているので、今後様々なイベントの開催が機体できる。
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