【インバーカーギル】1世紀以上前に作られた謎の三輪バイク「1905 INVICTA TRICAR」

バイク

トリシティから100年以上前、3輪バイクの原型?

ニュージランドはインバーカーギルにあるモーターサイクル・メッカ地下展示エリアには、100年以上前のマシンでその出自すら良く分かっていない機体も数多く存在する。そんな謎めいたマシンのひとつが、この「INVICTA TRICAR(インヴィクタ トライカー)」である。

初期のトライカー(フォアカーとも言う)同様、前輪が2本、後輪が1本のトリシティ型配置となっており、ドライバー位置は通常のバイクとほぼ同じ位置にありながらも、タンデム(乗客席というべきか)シートは前輪ハブ上に設置されている。

メーカーのインヴィクタは、1890年からバーミンガムで自転車製造を行っており、後1925年あたりから自動車製造に参入しているようなのだが、このトライカーがどのような経緯で製造されたのかは良くわかっていない。

1950年代にイギリスのコレクター所持物が発見されレストア、オークションを経て21世紀以降にニュージランドに来たという謎多きマシンだ。

■スペック

モデル名:1905 Invicta Tricar
メーカー:Invicta Forecar
生産年:1905
気筒数:1
排気量:636cc(水冷)
重量:N/A
最高速度:N/A
馬力:N/A

どちらかというと車なのであるが、後方から見るとバイクのスタイリングなのが不思議である。

フロントはほぼオリジナルを保っているという。アール・ヌーヴォー調というか、なだらかで優美な曲線が特徴的なボディだ。

スタンド等がなくとも自立しており、非常に安定性は高そうだ。

ただし、「乗車席」にはもちろんシートベルトや風防などはなく、また運転席のポジションがやや高いとはいえ乗客の頭が邪魔で運転しづらそうなのは言うまでもない。

数馬力適度で、早くても20km/h程度のスピードだったからこそ成り立ったマシンだったのかもしれない。

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