平昌オリンピックの開会式を見学するために、2018年2月に韓国へ赴いた筆者。
今回は東京オリンピック直前企画として、前回のオリンピック・2018年平昌オリンピックについて記載する。
ただし、オリンピックの競技自体は全く見ておらず、トーチリレー(聖火リレー)の最終部分及び開会式に絞った報告となる。
逆に競技以外の部分についてしつこく見てく記事もあまりないと思うので、可能な限り(記憶が)つぶさに詳細を見ていく所存である。
羽田〜韓国ソウル〜江原道江陵市
2018年2月6日朝、羽田空港からソウルへ向かった。今回の旅は他に2名の仲間と、現地のガイド(通訳)とドライバーの5名でのツアーとなる。
朝、羽田の国際ターミナルで吉野家を食べ、そのまま韓国へ。特に面白みも無いので省略したい。
韓国に到着し、通訳とドライバーと合流した後、実はソウルでオリンピックゴールドスポンサーのコカ・コーラが運営するパビリオンに向かった。巨大な4階建てのショーケースで、色々と楽しめる仕掛けが満載のザ・イベントなポップアップ現場であったが、詳細はまた別の機会にて行いたい。
で、そのままソウルから半島の反対側、江原道の江陵市へと一直線に向かった。非常に寒さの厳しい半島の冬。社内も死ぬほど寒かったが、それでも運転手のユンさん(仮名)の陽気な人柄によって楽しく江原道江陵市まで向かうことができた。ちなみに江陵市は何で有名かというと、北の工作員を乗せた北の潜水艦がこの江陵市で座礁し、韓国当局及び軍と壮絶な戦闘を行った江陵浸透事件の舞台となった件だ。改めて地図を見ると分かるが、非常に北朝鮮に近い。この頃はまだ「愛の不時着」もなかったので北朝鮮のイメージは現地でも良く分からなかったが、100キロ無い距離にDMZがあって地雷原の広がる軍事境界線があると思うと感慨深い。韓国的にも緊張感のある立地だったことが今になって分かる。
長くなったが、ソウルからひたすら車を飛ばして江陵市の宿に到着したのは夜11時ころ。流石にオリンピック開催地、かつそこまで栄えた街でもなかったので宿は軒並み高騰、場所もやや辺鄙な場所に抑える事となった。
ともかく、到着日はそのまま江陵市ホテルにて終了となる。
オリンピック開会式前日
前日深夜に到着したばかりだが、朝起きればオリンピック開会式前日ということでゆっくりしている訳にも行かず、早速江陵市を見物して回ることになった。ちなみに江陵市が、聖火リレーが最後に到着する街となる。
■オリンピック組織委員会車両
オリンピック一色な江陵の街でも特に今回目立っていたのは「オリンピック仕様の車」。上記は公式スポンサーのヒュンダイのセダンだが、シンプルにサイドにカッティングシートを張っている。こちらは組織委員会の車だ。そこら中に止まっていたので、ディレクターや関係者の移動に使われていたのだろう。
上記、ちなみに朝(9時ころ)なのだが、この日最初に聖火がやってくる江陵の公園前の様子である。
朝にも関わらず各社の車両が集結している。左から
組織委員会のSUV(黄色)、組織委員会?のSUV(黒)、スポンサー運営車両(KT)、スポンサーPR車両(KT)と組織委員会とスポンサー系の車両で現場はごった返していた。
こちらの黄色い車両は組織委員会というかトーチリレー車両で、このような大型バスにトーチリレー(聖火リレー)関係者を満載して各所を移動していた。
平昌オリンピックも比較的技術面でのアピールは多く、韓国お得意のハイテク以外でもこのような自転車などのガジェットはそこかしこで見受けられた。こちらもご覧の通り、黄色い聖火リレー(OTR)舞台。
やや順不同になってしまうが、他に目立った車両としてはスポンサーの車両がある。
東京オリンピックと同様、平昌オリンピックでも聖火リレーのトップスポンサー3社が巨大な聖火リレースポンサートラックを作成し、それに付随する形でたくさんの車両を動員・並走させていた。
個人的に一番いいカラーリングだなと思ったのがこちら、KT(コリアテレコム)の車両。いい感じのミントグリーンで目立つ。
車両は勿論ヒュンダイ。こちらのミニバンはパット見、ただの運営車両のように見えるルーフにスピーカーを搭載しておりガンガンBGMを流していた。スピーカーも裸状態で雨降ったらどうするんだろう・・と日本人的に心配してしまうが、そんなの関係ねぇと言わんばかりの積載感は逆にかっこいい。
こちら同じくKTのハマー。なぜハマーなのか、は不明だが同じくルーフトップにスピーカーを搭載しているがこちらは更に、
本田のジェネレーターとミキサー、Macbook、照明、ワイヤレスマイクのアンプ?を積んでいる。もはやこれでOKなのか、と勇気づけれられるテクニカル仕込みである。車の天井の上に発電機を置けばいいのである。
一報、公園内では聖火出発セレモニーのリハーサルが始まっていた。別にディレクターがガナリマイクで段取り踏んだリハーサルでも無かったが、自然発生的にどこからか太鼓舞台が出てきて準備を始めている。
そうこうしているうちにスポンサー3社の聖火リレートラックが集結していた。コカ・コーラ、サムスン、KTの3社である。
運営スタッフに目をやってみると、寒そうである。ここに至るまで、長い間聖火リレーの運営に関わって居たならば、今日でそれも終わると思うと感慨もひとしおだろう。腕のスポンサーワッペンが誇らしげだ。
そんで、聖火の受け渡しカメラリハ。もはや誰がメディアで誰が公式なのかもよく分からなかったが、聖火の運営的にはいつも同じメンツだったとかで擦り合せも特に必要無かったのだろう。とにかく寒そうだが、実際死ぬほど寒かった。
welcome to 江陵市 と書かれたバックパネル。一応、右上にオリンピック開始までのカウンターがついている。
リハなどを見守っていたら段々と公園に人が集まってきた。
場所的に、平昌に泊まるよりも江陵で泊まったほうが安くかついいホテルに泊まれるから、外国人観光客も多くがこの江陵にいたイメージだ。
スポンサー車両横並び。サムスン、KTはそれぞれ車のサイドに大型LEDを配置して常に映像を流していた。なお、コカ・コーラは全面空洞の荷馬車スタイル。チープ感がどうしても増してしまう。
各トラックとも、2階に上がることができるようだ。走行中も上がっていたので、特に法的にも問題ないのだろう。
ただし、とにかく寒いので吹き曝しの2階はつらそうだったのが印象的。
サムスンは独自のハッシュタグ#DoWhatYouCantを標榜し、イメージ映像をひたすら流していた。スタッフは後部テラス部分にて手を降ったりドラム?を叩いたり、比較的暇そう。
こんな感じの謎ドラムが両サイドに設置されていたが、超絶美味いドラムパフォーマンス等は特になく、スタッフの女の子がリズムに合わせて叩く程度で少し残念。
※本番前の時間なのでスタッフも顔作れておらず。
KTも同様にイメージ映像などをLEDに流す。ただし、こちらはより後部のテラス部分が小さいので、そこに出てくるスタッフは常に本気を出していたように見えて印象も良い。またトラック自体のデザインもKTが一番良かったようにも思える。
LEDのピッチは割と普通。
最後にコカ・コーラのトラックを紹介して今回のエントリーの締めとしたい。
東京オリンピックでも何かと問題になっているコカ・コーラトラックの祭り騒ぎであるが、平昌でも一番祭り感あったのはコカ・コーラである。グローバルからの指示なのか、たまたまなのか、とにかくコカ・コーラはうるさい。
トラック内部はこのような中空となっており、割と隠れる部分がなくスタッフの休憩も大変そう。地面には配布用のインセンティブが転がっており、見栄えも正直良くない。
後方からの絵。車両の天井からスピーカーが降りているのが分かる。
右後ろより。何度も申し上げるが北朝鮮に近いこの江陵市は非常に寒く、この車体デザインはスタッフを苦しめるだけなのではと疑ってしまう。
いやマジで寒い。
と、今更平昌オリンピックの聖火リレーを振り返ってみようという企画だが、この後8本ほど記事が続く予定である。
次回以降も乞うご期待。
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